パリ=犬がいた日々=

今回は、パリで犬を飼った時のごく個人的な体験のいくつかを、何回かに分けてお話ししようと思います。ひょっとしたら、日本で犬を飼うのとは違う文化があるかもしれません。私は日本で犬を飼ったことがないので、比べられないのがちょっと残念ですが。

ブリタニー・スパニエルのjojoは、自分で飼った初めてのペットでした。

育った家では小学生の頃にインコを飼っていたぐらいで(ピーちゃんというありがちな名前のインコでしたが、ある日祖母がうっかり窓を開けた時に外に飛んで行ってしまい、そのまま戻ってきませんでした。妹と一緒に泣きながら祖母を責めましたっけ。その時の弱り切った祖母の顔を思い出します。今思えば祖母には悪いことをしました。。。)、あまりペットとは縁のない家でしたから、いきなり犬を飼う、しかも異国の地で、というのはなかなかハードルが高い行為でした。

フランスには、いわゆるペットショップというものはほとんど存在しません。パリにもシテ島に近いセーヌ河岸にわずかに何軒かあるだけです。そして、それらのお店は概ねあまりいい評判を聞きません。ですからペットを飼うときは、ほとんどの人がブリーダーから直接買うか、あるいはSPAと呼ばれる団体に代表される動物愛護団体から保護された動物たちを引き取ります。

引き取る、といっても有料です。SPAのHPによれば、成犬は150ユーロ(約2万円)6ヶ月未満の子犬は200ユーロ(約2万6千円)、猫が90ユーロ(約1万2千円)、プラス避妊手術代及び登録代、ワクチン代として各々300ユーロ(約3万9千円)かかります。また、引き取るに当たっては、なかなか厳しい審査もあります。身分証明、住居証明の提示はもちろん、犬を引き取る場合は、さらに給与明細などの収入を示す証明書の提示まで求められます。引き取りたい動物との「対面」には、家族全員が揃って臨むこと、さらにもしその家にすでに他の犬がいる場合は、その犬も一緒に連れてくるように、と、SPAのHPには書いてあります。

でも動物を飼う、ということは、生きものの生活を丸ごと引き受けて最後まで面倒を見る、ということですから、この厳しさも当然といえば当然です。SPAは毎年クリスマスシーズンには展示会場を使って大規模な里親マッチングのイベントも行っています。

jojoは、ブリタニー・スパニエルを専門に扱うブリーダーで購入しました。当初はメスのほうが性格も穏やかで飼いやすいのかな、と思っていたのですが、すでにメスの仔犬たちはすべて売約済みになっていました。残っていたオスの仔犬たちのうち、物怖じせずに足もとに寄ってきて、私が履いていたスニーカーの紐をガジガジしている元気な仔犬を選ぶことにしました。このチョイスが後々飼い主初心者の私を翻弄しまくったのですが、それはまた追々お話しましょうw

ブリーダーでは通常生まれてから8-10週間以上経った仔犬を販売します。それまでの間は兄弟犬共々、親犬の元で過ごさせながら、虫下しや予防注射など、必要な処置を行います。引き取りの際には、犬の身分証に当たる登録証と、健康手帳(予防注射をするたびに獣医さんにシールを貼ってもらいます)また純血種の犬にはLOFと呼ばれる血統書が交付されます。

名前を決めるにあたっては、フランスでは年ごとにアルファベットの1文字が順番に割り当てられており、義務ではないけれどそのアルファベットを頭文字にした名前にすると、その犬の生まれ年が分かりやすいからそうしたらどうか、とブリーダーに勧められました。で、その年の文字は「J」だったので、jojoにしたのでした。仔犬特有のコロコロした温かい身体をそっとタオルに包んで車に乗せてパリの我がアパートに連れて帰りました。ここからjojoとのパリでの生活が始まったのでした。(つづく)

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実はドジなことに、jojoの仔犬時代を撮った写真のネガフィルム(そうです、まだ当時はフィルム全盛時代だったのです!)がほとんど残っていません。ちゃんと保管していなかったせいでフィルムが劣化してしまい、使いものにならなくなってしまったのです。痛恨の極みです‥

この写真はjojoが成犬になったばかりの1歳ぐらいの頃のものです。